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アドバテックス(advatx)レーザーとは?最新機能と効果を徹底解説

美肌治療において、近年登場した「アドバテックス(advatx)レーザー」。最新技術を搭載しており、幅広い肌トラブルに対応できるとして人気が高まっています。特に、ダウンタイムや痛みがほぼない点が特徴で、施術時間も全顔15〜30分(ご来院からお帰りまで約40分程度)であるため、忙しい人でも気軽に受けられる施術です。

本記事では、アドバテックスレーザーの特徴や効果、施術の流れについて詳しく解説します。肌トラブルを改善したい人やアドバテックスレーザーを詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

目次

アドバテックスレーザーとは?

アドバテックスレーザーは、アメリカのAdvalight社が開発した美容レーザー治療機器です。589nmと1319nmの2種類の波長を搭載しており、赤みの軽減やニキビの治療といった短期的な効果から、肌質や毛穴の改善といった中長期的な効果まで幅広い治療が可能です。

FDA(アメリカ食品医薬品局)において25以上の適応症で承認を取得しており、アメリカやヨーロッパで厳しい安全基準をクリアしている機器で、多くの肌トラブルに対応できます。また、フラクショナル照射とソフトパルシング技術を採用しており、治療時の痛みやダウンタイムを最小限に抑える点が大きな特徴です。

アドバテックスレーザーの特徴

最新機器であるアドバテックスレーザーには、次のような特徴があります。

  • 2波長のレーザーで施術
  • レーザーのショット数が多い
  • 幅広い肌の悩みに対応できる
  • 痛みが少なく麻酔クリームが不要
  • ダウンタイムがほぼない
  • メラニンへの反応が少なく肝斑にも対応可能

それぞれ詳しく見てみましょう。

2波長のレーザーで施術

アドバテックスレーザーは、2種類の波長を選択して照射できるのが特徴です。この組み合わせで、血管や皮脂腺に選択的に働きかけることができます。また、赤みの改善やニキビの治療に高い効果が期待できます。

細かく分けると、589nmの波長は主に血管系に作用し、赤ら顔や毛細血管拡張症、酒さ(rosacea)などに対応できます。この波長はヘモグロビンの吸収ピークに近く、同時にアクネ菌が産生するポルフィリンにも吸収されるため、炎症性ニキビの治療にも効果的です。

一方、1319nmの波長は皮脂腺に反応するため、皮脂の過剰分泌を抑え、毛穴の引き締めや肌質改善を促進します。また、真皮層の水分に吸収されやすく、コラーゲン産生を促進する作用もあります。

この2つの波長が相互に補完し合うため、短期間で目に見える効果を実感できるでしょう。また、波長の安全性も高く、ダウンタイムや痛みが少ない治療が期待できます​​​。

レーザーのショット数が多い

1回の治療で使用するレーザーのショット数が多く、効率的に広範囲を治療できるのも特徴のひとつです。1回の施術で数千ショットの照射が可能で、従来のレーザー治療と比較して約2倍の効率性を実現しています。フラクショナル方式を採用しており、1ショットごとに微細なレーザーを照射するため、周囲の健康な組織を保護しながら必要な部位に集中的に働きかけます。その結果、肌に優しく効果的な治療が可能です。

さらに、短いインターバルで繰り返し照射できるため、患者にとって治療時間が短縮されるメリットもあります。これにより、赤みやニキビ、毛穴の改善を含む幅広い肌の悩みに対応できるのです。

幅広い肌の悩みに対応できる

アドバテックスレーザーは、さまざまな肌の悩みに対して、独自のアプローチで効果を発揮します。具体的には、以下のような肌トラブルに対応可能です。

  • ニキビ・ニキビ跡:炎症やアクネ菌を抑えつつ、ニキビ跡の凹凸を滑らかに整え、肌の再生をサポートできる
  • 毛穴の引き締め:真皮層に熱刺激を与えることで、コラーゲンの生成を促進し、毛穴を目立たなくする
  • 赤ら顔や血管の目立ち:血管に直接アプローチし、赤みを抑える治療を行う
  • 肌質の改善:肌全体に微細なレーザーを照射し、肌のハリやツヤを高める
  • 傷跡や手術跡:赤みを伴う傷跡の改善にも効果的
  • 肝斑:メラニンへの反応が少ないため、肝斑がある方でも施術可能

これらのアプローチにより、アドバテックスレーザーは複数の悩みを同時に改善できます。

痛みが少なく麻酔クリームが不要

アドバテックスレーザーでは、ソフトパルシング技術を採用しています。レーザー照射の間隔を微調整したもので、肌への負担を最小限に抑える仕組みです。痛みの感じ方には個人差があるものの、実際の患者の声として、多くの方が温かみを感じた程度であり、麻酔なしでも施術を受けることができたと回答しています。また、施術中の不快感がほとんどなく、麻酔クリームを使用する必要がありません。日常生活への影響を最小限に抑えたい人に適した治療法です​​。

ダウンタイムがほぼない

アドバテックスレーザーは、フラクショナル照射の採用で、施術後の赤みや腫れが極めて少なく、日常生活にすぐ復帰できるのが特徴です。施術直後から数時間程度の軽い赤みが出ることがありますが、翌日にはメイクも可能です。治療時の刺激が少ないため、治療後に肌が剥がれたり、かさぶたができたりする心配もありません。忙しい人や手軽に美肌治療を受けたい人に最適です​​。

アドバテックスレーザーに期待できる効果

アドバテックスレーザーではいくつもの効果を期待できますが、特に大きく期待できるのは以下のような肌トラブルです。

  • ニキビ・ニキビ跡
  • 毛穴
  • 赤ら顔
  • 肌質改善

詳細をそれぞれ見てみましょう。

ニキビ・ニキビ跡

アドバテックスレーザーは、ニキビやニキビ跡の治療に効果を発揮します。レーザーはアクネ菌を殺菌すると同時に、皮脂腺の活動を抑制するため、炎症性ニキビの改善に適しています。また、真皮層に熱刺激を与えることでコラーゲン生成を促進し、ニキビ跡の凹凸を目立たなくするのです。

治療は痛みが少なく、ダウンタイムがほぼないため、治療後も日常生活に支障をきたすことなく安心して受けられます​​。

毛穴

毛穴の開きや目立ちを改善するのにも効果的です。レーザーが真皮層に熱を与えることで、コラーゲン生成を促進し、肌の弾力を高めます。その結果、毛穴が引き締まり、なめらかで均一な肌へと導きます。

さらに、アドバテックスレーザーには皮脂腺の働きを抑制する効果もあり、過剰な皮脂分泌を防ぐことで毛穴の詰まりや黒ずみを軽減可能です。特に鼻周りのいちご鼻や頬の開き毛穴に効果的で、3〜5回の施術で顕著な改善が期待できます。毛穴の目立ちが気になる人におすすめです。

赤ら顔

アドバテックスレーザーは、赤ら顔の改善に特化した治療が可能です。レーザーが血管に直接作用し、血管拡張や過剰な血流を抑えることで、顔全体の赤みを軽減できます。この治療は、毛細血管拡張症や酒さによる赤みに悩む人にも効果的です。

さらに、肌への負担が少なく、治療後の腫れや赤みがほとんど出ません。短期間で自然な肌色を取り戻したい人に適した治療法と言えるでしょう​​。

肌質改善

アドバテックスレーザーは、肌全体の質を向上させる肌質改善に効果的です。レーザーが真皮層に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリやツヤを高めます。また、微細なレーザー照射による刺激で肌のターンオーバーを整え、くすみを軽減し、明るい印象の肌になるでしょう。

毛穴の開きや小じわの改善にも有効です。継続的な施術により、肌年齢の若返り効果も期待でき、滑らかでキメ細かな肌を目指したい人は、検討する価値があるでしょう。

アドバテックスレーザーと他の施術の違い

アドバテックスレーザーの特徴をより理解するため、他の美容レーザー治療との違いについて詳しく解説します。それぞれの治療法には特徴があり、肌悩みに応じて適切に選択することが重要です。

VビームⅡとの違い

VビームⅡは595nmの単一波長を使用する血管治療専用レーザーです。パルスダイレーザーとも呼ばれ、赤みや血管拡張の治療に特化しています。

VビームⅡの長所は、血管病変への高い選択性により、赤ら顔や毛細血管拡張症に対して優れた効果を発揮する点です。しかし、ニキビや毛穴、肌質改善への効果は限定的で、複合的な肌悩みには対応できません。

また、VビームⅡは施術後に紫斑(内出血)が出やすく、1〜2週間程度の赤紫色の跡が残ることがあります。一方、アドバテックスレーザーは2波長により複合的な肌悩みに対応可能で、ダウンタイムもほとんどありません。

治療目的が赤みのみの場合はVビームⅡも選択肢となりますが、複数の肌悩みがある場合や、ダウンタイムを避けたい方にはアドバテックスレーザーの方が適しています。

ピコレーザーとの違い

ピコレーザーは、ピコ秒(1兆分の1秒)という極めて短いパルス幅でレーザーを照射する最新技術です。主にメラニン色素に作用し、シミや色素沈着の改善を得意とします。

ピコレーザーの特徴は、短いパルス幅により周囲組織へのダメージを最小限に抑えながら、効率的に色素を破壊できる点です。肝斑やADM(後天性真皮メラノサイトーシス)などの深い色素沈着にも効果的です。

しかし、ピコレーザーは血管系への作用が弱く、赤みや毛穴の改善には適していません。アドバテックスレーザーは血管系と皮脂腺への作用が中心で、赤みや肌質改善に特化しています。

シミ治療が主目的の場合はピコレーザー、赤みや肌質改善が目的の場合はアドバテックスレーザーというように、症状に応じて使い分けることが重要です。両者を組み合わせることで、より包括的な美肌治療が可能となります。

フラクショナルレーザーとの違い

フラクショナルレーザーには、CO2レーザーやエルビウムYAGレーザーなどがあり、深いニキビ跡や傷跡の改善に優れた効果を発揮します。

従来のフラクショナルCO2レーザーは、肌に微細な穴を開けて強力な肌再生を促します。深い凹凸のあるニキビ跡や、外傷性の傷跡に対して高い改善効果が期待できるのが特徴です。

しかし、フラクショナルCO2レーザーはダウンタイムが長く、施術後1週間程度は赤みや腫れ、かさぶたが強く出る傾向にあります。また、色素沈着のリスクもあり、術後のケアが重要となるでしょう。

アドバテックスレーザーもフラクショナル照射を採用していますが、波長の特性によりダウンタイムがほとんどありません。効果は穏やかですが、日常生活を続けながら治療できるのが大きなメリットです。

深い凹凸には従来のフラクショナルレーザー、軽度〜中等度の肌トラブルや日常生活への影響を最小限にしたい方にはアドバテックスレーザーが適しています。

アドバテックスレーザーの施術の流れ

アドバテックスレーザーの施術は、以下の流れで行います。

1. カウンセリング
2. 洗顔
3. 治療
4. 間隔を空けて治療
5. アフターケア

それぞれの過程での注意点も解説します。

①カウンセリング

施術前には、専門の医師やスタッフによる丁寧なカウンセリングを実施します。まず、肌の状態や悩みを確認し、治療が適しているかを判断します。続いて、アドバテックスレーザーの特性や治療方法、予想される効果や注意点について詳しく説明するという流れです。最新の肌診断機器を使用して、肌の状態を数値化し、客観的なデータに基づいた治療計画を立てることも増えています。

カウンセリングでは患者の要望や不安をしっかりと聞き取り、一人ひとりに最適な治療計画を提案します。十分に理解した上で、治療に進みましょう。

②洗顔

施術前には、まず肌を清潔な状態にするために洗顔を行う必要があります。肌に付着したメイクや汚れ、皮脂をしっかりと取り除きましょう。クリニックでは専用のクレンジング剤を用意していることが多く、肌に優しく効果的な洗浄が可能です。これにより、レーザーの効果が最大限発揮され、均一に照射できる準備が整います。

治療後のトラブルを防ぐ必要があるため、しっかりと洗顔してから施術に臨んでください。

③治療

治療では、アドバテックスレーザーを使用し、肌の悩みに合わせた照射を行います。施術時間は全顔で約15〜30分程度で、部分的な施術であれば10分程度で完了です。レーザーの波長や照射方法は、患者一人ひとりの症状に応じて調整されます。施術中はソフトパルシング技術により痛みが少なく、麻酔クリームも不要です。

また、フラクショナル照射方式を採用しているため、健康な組織を保ちながら効果的に治療が進みます。治療時間は短く、肌への負担も少ないのが特徴です​。

④間隔を空けて治療

最大限に効果を引き出すためには、適切な間隔を空けて再度治療を受ける必要があります。医師の判断にもよりますが、1回では終わらないため基本的には繰り返し受けることになるでしょう。

施術の間隔としては2〜4週間に1度、施術の推奨回数としては5〜10回程度を推奨しています。肌が回復しながらコラーゲン生成が促進され続けるため、肌質そのものの改善が期待できます。症状により、赤みは3〜5回、ニキビ跡は5〜10回、肌質改善は5〜8回が目安です。

⑤アフターケア

施術後の適切なケアは、治療効果を最大化するために非常に重要です。クリニックでは施術直後に鎮静パックや冷却ケアを行い、肌の回復をサポートします。

帰宅後は十分な保湿ケアが必須です。肌のバリア機能が一時的に低下しているため、普段以上に保湿を心がけましょう。また、SPF30以上の日焼け止めを毎日使用し、紫外線から肌を守ることが重要です。

施術当日は長時間の入浴やサウナ、激しい運動、飲酒は控えてください。これらは血行を促進し、赤みや腫れを悪化させる可能性があります。翌日からは通常通りの生活が可能ですが、紫外線対策と保湿ケアは継続することが大切です。

アドバテックスレーザーを受ける際の注意点

安全で効果的な治療のために、アドバテックスレーザーを受ける前に以下の注意点を必ず確認してください。

施術を受けられない人

以下に該当する方は、アドバテックスレーザーの施術を受けることができません。

妊娠中・授乳中の方は、ホルモンバランスの変化により肌が敏感になっているため、施術を控える必要があります。日光過敏症の方や光線過敏を引き起こす薬を服用中の方も、レーザー治療により症状が悪化するかもしれません。

重度の皮膚疾患がある方、ケロイド体質の方は、施術により症状が悪化したり、新たな瘢痕が生じるリスクがあります。施術部位に金属プレートやペースメーカーがある方も、機器への影響を考慮して施術を受けることができません。

免疫抑制剤を使用中の方、活動期のヘルペスがある方、重度の糖尿病の方も、感染リスクや治癒遅延の可能性があるため注意が必要です。該当する可能性がある場合は、必ず事前に医師に相談してください。

施術前の注意点

施術効果を最大化し、リスクを最小限にするため、以下の点にご注意ください。

施術2週間前からは過度な日焼けを避け、日焼け止めを使用して紫外線対策を行ってください。日焼けした肌に施術を行うと、色素沈着のリスクが高まるためです。

レチノール製品やピーリング剤、トレチノインなどの角質ケア製品は、施術1週間前から使用を中止します。これらの製品により肌が敏感になっていると、施術時の刺激が強くなる可能性があります。

施術3日前からは、アスピリンなどの血液をサラサラにする薬の服用を控えてください。施術当日は、日焼け止めやメイクをしっかり落として来院することが重要です。体調不良の場合は無理をせず、施術を延期することをおすすめします。

アドバテックスレーザーと併用できる治療

アドバテックスレーザーの効果をさらに高めるため、以下の治療との併用が推奨されています。

  • エレクトロポレーション
  • ハイドラフェイシャル

それぞれについて詳しく解説します。

エレクトロポレーション

エレクトロポレーションは、電気パルスにより一時的に肌細胞膜に微細な穴を開け、美容成分を肌深部まで浸透させる治療法です。

アドバテックスレーザー施術後の肌は、通常よりも美容成分を吸収しやすい状態になっています。この絶好のタイミングでエレクトロポレーションを行うことで、以下の成分を効率的に肌に届けることができます。

  • ビタミンC:美白効果、コラーゲン生成促進
  • トラネキサム酸:肝斑改善、抗炎症作用
  • ヒアルロン酸:保湿、肌のハリ向上
  • 成長因子:細胞活性化、肌再生促進

特に美白効果や保湿効果を高めたい方、より早い改善を希望される方には、この組み合わせが推奨されています。アドバテックスレーザーで肌の土台を整え、エレクトロポレーションで栄養を補給するという相乗効果が期待できます。

ハイドラフェイシャル

ハイドラフェイシャルは、特許技術のボルテックス・フュージョンにより、水流の力で毛穴の汚れや古い角質を除去しながら、美容成分を浸透させる施術です。

アドバテックスレーザーとの併用方法は2通りあります。施術前にハイドラフェイシャルを行うと、肌表面がクリーンな状態となり、レーザーの浸透性が向上します。毛穴の汚れや角質が除去されることで、レーザーエネルギーが均一に肌に届き、より高い効果が期待できます。

アドバテックスレーザーとハイドラフェイシャルを交互に受ける方法もあります。月1回程度、それぞれを交互に施術することで、継続的な肌質改善が可能です。特に毛穴の悩みが強い方、オイリー肌の方には効果的な組み合わせです。

まとめ

アドバテックスレーザーは、痛みが少なくダウンタイムがほぼない最先端の美容治療です。赤ら顔やニキビ、毛穴の目立ちなど、幅広い肌の悩みに対応し、肌質を根本から改善可能です。ダウンタイムがほとんどないため、日常生活を続けながら治療できるのもメリットと言えるでしょう。

他のレーザー治療と比較しても、その汎用性と低侵襲性は際立っており、忙しい現代人に最適な美肌治療です。適切な施術間隔と回数、そして併用治療により、理想的な美肌を実現することが可能です。肌悩みをお持ちの方は、ぜひ一度カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。

ライブリークリニックでは、アドバテックスレーザーの治療も対応しています。高い技術と知識を持った医師が、カウンセリングから施術までを一貫して対応します。アドバテックスレーザーでの治療をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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このページの監修医師

坂田 将彰

坂田 将彰

経歴

  • 2019年 帝京大学 医学部卒業
  • 2019年 慶應義塾大学病院 入職
  • 2021年 大手美容外科 入職 分院長歴任
  • 2024年 LIVELY CLINIC