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クォンタムとは?フラクショナルRFによるたるみ治療の効果・ダウンタイムを解説

顔のたるみやフェイスラインの崩れが気になり始めたものの、メスを使う手術には抵抗がある方も多いのではないでしょうか。そんな方に注目されているのが「クォンタム」という美容医療の施術です。フラクショナルRF(ラジオ波)を使用した切らないリフトアップ治療として、近年導入するクリニックが増えています。
本記事では、クォンタムの仕組みや期待できる効果やダウンタイム、他の施術との違いまで詳しく解説します。

目次

クォンタムとは

クォンタム(Quantum)は、フラクショナルRFを用いた美容医療機器およびその施術の名称です。皮膚に高周波エネルギーを照射することで、たるみの原因となる組織に働きかけ、引き締め効果をもたらします。
従来のたるみ治療ではフェイスリフト手術のようにメスで皮膚を切開し、物理的に引き上げる方法が主流でした。一方、クォンタムは切開を伴わない「切らないリフトアップ」として位置づけられており、ダウンタイムを抑えながらたるみ改善を目指せる点が特徴となっています。

クォンタムの仕組み

クォンタムは、先端部分から8方向にフラクショナルRF(ラジオ波)を照射する仕組みを持っています。RF(Radio Frequency)とは高周波のことで、皮膚の深部に熱エネルギーを届けることが可能です。
たるみの原因のひとつとして、皮下にあるFSN(Fibrous Septae Network=線維性隔壁ネットワーク)の緩みが挙げられます。FSNは皮膚と筋膜をつなぐ線維組織で、加齢とともに伸びてしまうことで皮膚が下垂するのです。
クォンタムはこのFSNにRFエネルギーを照射し、熱収縮を起こすことで引き締め効果を得る仕組みです。照射されたRFエネルギーは皮膚内部で熱を発生させ、コラーゲンの収縮と新生を促します。施術直後の即時的な引き締め効果に加え、その後数か月かけてコラーゲンが再構築されることで、持続的なリフトアップ効果が期待できるとされています。

クォンタムの適応部位

クォンタムは顔だけでなく、身体のさまざまな部位に対応しています。顔への施術では、以下の改善が見込めます。

  • 頬のたるみ
  • フェイスラインの崩れ
  • 二重あご
  • ほうれい線
  • マリオネットライン など

小顔効果を求めて施術を受ける方も少なくありません。目元のたるみや額のシワなど、細かい部位への照射も可能で、気になる箇所をピンポイントで治療できる点も魅力です。
身体への施術では、二の腕のたるみや腹部のたわみ、太ももの引き締めなど、痩身目的での使用にも対応しています。脂肪吸引後の皮膚の引き締めとして組み合わせて施術されるケースもあり、ボディラインを整えたい方にも選ばれている治療法です。

クォンタムに期待できる効果

クォンタムの施術によって期待できる効果は、主に以下の3つです。

  • たるみ・リフトアップ効果
  • 小顔効果
  • 肌質改善効果

それぞれ詳しく解説します。

たるみ・リフトアップ効果

クォンタムの主な目的は、皮膚のたるみ改善とリフトアップです。FSNの熱収縮によって皮膚が引き上げられ、フェイスラインがシャープになる効果が期待できます。
施術直後から引き締まった感覚を得られることが多く、その後1〜3か月かけて効果が徐々に現れてきます。コラーゲンの新生には時間がかかるため、最終的な効果を実感できるのは施術後2〜3か月後という声が多いようです。
効果の持続期間には個人差がありますが、一般的には1〜2年程度とされています。加齢による変化は継続するため、効果を維持したい場合は定期的なメンテナンス施術を検討する必要があります。

小顔効果

フェイスラインが引き締まることで、小顔効果を実感する方もいます。特に頬から顎にかけてのもたつきが気になる方、輪郭をすっきりさせたい方に向いている施術といえるでしょう。
二重あごの改善にも効果が期待でき、横顔のラインが美しく整います。ただし、脂肪を減らすわけではないため、脂肪が多い方への小顔効果には限界があります。脂肪によるボリュームが原因の場合は、脂肪溶解注射やBNLS、脂肪吸引といった他の施術との組み合わせを検討することになるでしょう。

肌質改善効果

RFエネルギーの照射によってコラーゲン生成が促進されるため、たるみ改善に加えて肌のハリや弾力が向上する効果も期待できます。毛穴の引き締めや肌のキメが整うといった副次的な効果を感じる方もいるようです。肌全体にツヤが出て、若々しい印象になったという声も聞かれます。
ただし、肌質改善を主目的とするのであれば、フラクショナルレーザーやダーマペンなど、より適した施術が他にも存在します。クォンタムはあくまでたるみ治療がメインであり、肌質改善は付随的な効果と考えておくのが適切でしょう。

クォンタムのダウンタイム・副作用

美容医療を検討する際、ダウンタイムの長さや副作用は重要な判断材料となります。詳しく解説します。施術を受けるかどうかの判断材料にしてください。

ダウンタイムの目安

クォンタムは切開を伴わない施術のため、フェイスリフト手術と比較するとダウンタイムは大幅に短くなっています。施術直後は赤みや腫れが生じることがありますが、多くの場合は数時間~数日で落ち着きます。内出血が起こる可能性もあり、出た場合は1〜2週間程度で消失するのが一般的です。
施術当日からメイクが可能なクリニックもありますが、赤みや腫れの程度によっては翌日以降にした方が無難な場合もあります。大切な予定がある場合は、1週間程度の余裕を持ってスケジュールを組むことをおすすめします。

施術中・施術後の痛み

クォンタムの施術中は、局所麻酔や静脈麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません。
クォンタムの施術では、痛みを軽減する目的で麻酔を使用するのが一般的です。クリニックによって、局所麻酔や静脈麻酔、笑気麻酔などが用いられ、施術内容や出力設定に応じて麻酔方法が選択されます。痛みに不安がある方は、カウンセリング時に麻酔の種類や対応について相談しておくと安心でしょう。
施術後は筋肉痛のような鈍い痛みや違和感が数日続くことがあります。日常生活に支障が出るほどの痛みではないケースがほとんどですが、気になる場合は処方された鎮痛剤を服用するか、クリニックに相談してください。

起こりうる副作用・リスク

クォンタムは比較的安全性の高い施術とされていますが、副作用やリスクがゼロというわけではありません。起こりうる副作用としては、赤みや腫れ、内出血、むくみ、一時的なしびれや感覚の変化などが挙げられます。これらは通常、時間の経過とともに改善していきます。
稀ではありますが、やけどや色素沈着、皮膚の凹凸、神経損傷といった合併症が起こる可能性もあるようです。施術者の技術や経験によってリスクは変わってくるため、クリニック選びは慎重に行う必要があるでしょう。

クォンタムの施術の流れ

クォンタムの施術は、次の流れで進むのが一般的です。

  • カウンセリング・診察
  • 施術前の準備(マーキング)
  • 施術
  • アフターケア

各段階を詳しく見てみましょう。

1.カウンセリング・診察

まずは医師によるカウンセリングと診察を受けます。たるみの状態や肌質、希望する仕上がりなどを確認し、クォンタムが適しているかどうかを判断する流れです。他の施術との比較や、期待できる効果と限界、リスクについても説明を受けます。
疑問点や不安なことがあれば、この段階でしっかり質問しておくことが大切です。施術を受けることが決まったら、施術日の予約を取ります。カウンセリング当日に施術まで行うクリニックもあれば、別日に予約を取るクリニックもあります。

2.施術前の準備(マーキング)

施術当日は、まず洗顔をしてメイクや汚れを落とします。その後、医師が施術部位を確認し、必要に応じてマーキングを行います。どの部分にどの程度照射するかを明確にするための重要な工程です。
マーキング後は施術部位に表面麻酔を塗布し、15〜30分程度待機します。麻酔が効いてきたら施術の準備は完了です。施術前に写真撮影を行うクリニックも多く、施術前後の変化を比較するための記録となります。

3.施術

麻酔が効いたことを確認したら、施術を開始します。クォンタムの機器を使用し、対象部位にRFエネルギーを照射していきます。施術時間は部位や範囲によって異なりますが、顔全体の場合は30分〜1時間程度が目安です。
施術中は熱感やチクチクとした感覚がありますが、麻酔によって軽減されています。痛みが強い場合は出力を調整してもらえるため、遠慮なく伝えましょう。

4.アフターケア

施術後は、照射部位を冷却して熱感を和らげます。クーリング後は保湿ケアを行い、肌を整えて施術は終了です。施術後の注意事項について説明を受けますが、一般的には当日の激しい運動や飲酒、サウナや長時間の入浴は避けるよう指導されます。
また、紫外線対策も重要で、日焼け止めの使用が推奨されます。施術後数日間は肌が敏感になっているため、刺激の強いスキンケア製品の使用は控えた方が良いでしょう。何か気になる症状があれば、すぐにクリニックに連絡してください。

クォンタムと他の施術との比較

たるみ治療にはさまざまな選択肢があります。クォンタムと他の施術の違いを整理してみましょう。

ハイフ(HIFU)との違い

ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、クォンタムと同様に切らないリフトアップ治療として人気の施術です。ハイフは超音波エネルギーを皮膚の深部(SMAS筋膜層)に集中させ、熱凝固を起こすことでリフトアップ効果を得ます。
一方、クォンタムはRF(高周波)を使用し、FSN(線維性隔壁)に働きかける点が異なります。一般的にハイフの方が深い層にアプローチできるとされていますが、痛みもやや強い傾向があります。
クォンタムは比較的浅い層への作用が中心で、痛みが少ないという声もあります。どちらが適しているかは、たるみの状態や希望する効果によって異なるため、医師と相談して決めるのが良いでしょう。

糸リフトとの違い

糸リフト(スレッドリフト)は、皮膚の下に医療用の糸を挿入し、物理的に引き上げることでフェイスラインを整える施術です。切開を伴わない点が特徴で、比較的ダウンタイムが短い施術とされています。一方で、糸リフトは主に「引き上げ」を目的とした治療であり、皮膚そのものや深部組織を広範囲に引き締める作用には限界があります。

クォンタムは高周波エネルギーを用いて、皮膚や皮下組織、筋膜層にアプローチし、皮膚・脂肪・支持組織を内側から引き締める治療です。そのため、たるみの根本的な改善や輪郭の引き締めといった点では、糸リフト単体よりもクォンタムの方が効果を実感しやすいケースが多く見られます。ただし、クォンタムはエネルギー治療であるため、施術後に一時的な腫れや赤み、熱感などのダウンタイムが生じることがあります。

糸リフトはダウンタイムを抑えながらリフトアップ感を得たい方に適した施術である一方、クォンタムは皮膚や筋組織を引き締め、たるみの質そのものを改善したい方に適しています。それぞれの特性が異なるため、両者を併用することで、引き上げと引き締めの相乗効果が期待できるとされています。

実際に、クォンタムで土台となる組織を引き締めたうえで糸リフトを併用することで、より自然で持続性の高いリフトアップを目指す治療プランを提案するクリニックもあります。たるみの状態やご希望に応じて、最適な治療方法を選択することが重要です。

フェイスリフト手術との違い

フェイスリフト手術は、皮膚を切開して余分な皮膚を除去し、たるみを改善する外科手術です。最も効果が高く持続期間も長いですが、全身麻酔が必要で、ダウンタイムも2〜4週間と長期にわたります。傷跡が残るリスクもあり、手術への心理的ハードルは高いといえるでしょう。
クォンタムをはじめとする切らない施術は、フェイスリフト手術ほどの劇的な変化は得られません。しかし、手術への抵抗がある方、ダウンタイムを取れない方、まだ軽度のたるみの方には、切らない施術が適していると考えられます。

クォンタムを受ける際の注意点

クォンタムの施術を検討している方に向けて、事前に知っておきたい注意点をまとめました。ぜひ参考してください。

施術を受けられない人

以下に該当する方は、クォンタムの施術を受けられない可能性があります。

  • 妊娠中または授乳中の方
  • 施術部位に金属(プレートやインプラントなど)が入っている方
  • ペースメーカーを使用している方
  • 施術部位に感染症や炎症がある方
  • ケロイド体質の方
  • 皮膚疾患がある方

糖尿病や心臓病などの持病がある方、血液をサラサラにする薬を服用している方も注意が必要です。カウンセリング時に必ず申告し、医師が施術の可否を判断します。

未承認機器であることの理解

クォンタムは、日本国内では医薬品医療機器等法(薬機法)上の承認を受けていない未承認医療機器に該当します。未承認機器を使用した施術は自由診療となり、保険適用外です。未承認だから危険というわけではありませんが、承認機器と比較すると、安全性や有効性に関する国内での審査を経ていない点は理解しておく必要があります。
海外での使用実績や臨床データをもとに施術を行っているクリニックが多いですが、施術を受ける際は機器に関する説明を受け、納得した上で判断してください。

まとめ

クォンタムは、フラクショナルRFを使用した切らないたるみ治療として注目されている施術です。FSNの熱収縮とコラーゲン新生によって、リフトアップ効果や小顔効果が期待できます。ダウンタイムが比較的短く日常生活への影響が少ない点が魅力ですが、フェイスリフト手術ほどの劇的な変化は得られません。
たるみの程度や希望する効果、許容できるダウンタイムなどを考慮し、自分に合った施術を選ぶことが大切です。施術を検討する際は、複数のクリニックでカウンセリングを受け、効果とリスクについて十分な説明を受けたうえで判断することをおすすめします。

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このページの監修医師

坂田 将彰

坂田 将彰

経歴

  • 2019年 帝京大学 医学部卒業
  • 2019年 慶應義塾大学病院 入職
  • 2021年 大手美容外科 入職 分院長歴任
  • 2024年 LIVELY CLINIC