オンダリフト(ONDA PRO)は、イタリアのDEKA社が開発した世界初の特許を取得した特殊なマイクロ波(Coolwaves®)を利用した医療痩身機器です。2.45GHzのマイクロ波を初めて美容医療に転用した医療機器として注目されています。
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顔のたるみやフェイスラインのぼやけは、年齢とともに気になり始める悩みのひとつです。これらの悩みに対して効果的なアプローチができる最新の美容医療技術として「オンダリフト」が注目を集めています。
しかし、美容クリニックには「インモード」「ボルニューマ」など、似たような効果をうたう施術がたくさんあり、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。ライブリークリニックの坂田医師も注目している一方で、施術を受ける側からすれば何が違うのか分からないと悩むこともあるかもしれません。
本記事では、オンダリフトの特徴や仕組みを詳しく解説します。また、他の類似施術との違いを比較していきます。自分に合った施術選びの参考にしてください。
オンダリフト(ONDA PRO)は、イタリアのDEKA社が開発した世界初の特許を取得した特殊なマイクロ波(Coolwaves®)を利用した医療痩身機器です。2.45GHzのマイクロ波を初めて美容医療に転用した医療機器として注目されています。
オンダリフトの原理は非常にユニークです。使用される2.45GHzマイクロ波(クールウェーブ)には、以下のような特性があります。
1. 異なる脂肪層へのアプローチ:表皮および真皮での吸収率が低く(高伝導かつ低誘電)、逆に脂肪層では吸収率が高い(低伝導かつ高誘電)性質を持つことで、脂肪層だけを選択的に加熱できる。これにより脂肪層の温度が55-65℃まで上昇し、この熱の拡散により真皮は40-42℃に到達するため、脂肪破壊とスキンタイトニングを同時に期待できる。
2. 表皮冷却システム:同時に肌表面を保護する冷却システムを備えているため、やけどのリスクを最小限に抑えられる。
3. トリグリセリドへの効率的アプローチ:マイクロ波が最も効率的に振動させるのは脂肪細胞に含まれるトリグリセリドの分子である、電磁場がその方向を変えることで熱が生じアポプトーシス(プレプ形成)を経て細胞膜が破裂し脂肪細胞が減少する。
4. コラーゲン生成促進:真皮はRFと同程度に加熱されるため、コラーゲン増生が病理で確認されている。
このような特性により、オンダリフトは「脂肪減少」と「肌の引き締め」という2つの効果を同時に実現する施術として注目されています。
オンダリフトでは、効果の違う2種類のハンドピースを使い分けることで治療をおこないます。このハンドピースは、マイクロ波(クールウェーブ)を照射する深さによって次のような違いがあります。
【3㎜のハンドピース】 このハンドピースは、主に肌の真皮層へエネルギーを照射して効果を発揮します。真皮層にあるコラーゲンに熱を加え、コラーゲン繊維の収縮とコラーゲンの生成を促し、ハリや弾力のある肌へ改善していきます。
【7㎜のハンドピース】 このハンドピースは、主に肌の脂肪層(皮下組織)へエネルギーを照射して効果を促します。脂肪層にある脂肪細胞を熱によって壊し、アポトーシス(細胞死)を誘発します。そして、コラーゲン繊維の熱変性によって線維芽細胞の活性化を促し、新しいコラーゲンを生み出します。このように、7㎜のハンドピースでは脂肪減少を伴う効果を目的に用います。
【12㎜のハンドピース】
最も深いボディの脂肪層まで到達するハンドピースです。
広範囲に効率よくエネルギーを届け、厚みのある脂肪の減少・セルライト改善・部分痩せに非常に効果的です。
お腹・腰回り・太もも・二の腕など、脂肪量の多い部位の施術で用います。
当院では、お一人おひとりの顔立ちや脂肪のつき方に合わせて経験豊富な看護師が確かな知識・技術をもとにハンドピースの種類や照射の方法、角度を細かく調整しながらオーダーメイドの治療を行います。
オンダリフトと他の主要な施術の違いを詳しく見ていきましょう。今回比較するのは、次の施術方法です。
それぞれの特徴や仕組みの違いを理解することで、自分に合った施術を選ぶ参考になります。詳しく見てみましょう。
インモードは、高周波(RF)とマイクロニードルを組み合わせた施術です。オンダリフトとの主な違いは以下の点です。
【原理の違い】
【痛みとダウンタイムの違い】
【アプローチの違い】
インモードは「痛みを伴う分、即効性が高い」という特徴がありますが、オンダリフトは「痛みが少なく、脂肪減少効果が高い」という点で異なります。自分の悩みや痛みへの許容度に合わせて選ぶとよいでしょう。
チタニウムリフトは韓国発のレーザー技術を用いたリフトアップ施術で、オンダリフトとは以下の点で異なります。
【使用する技術の違い】
【効果の特徴の違い】
【施術の相性】
異なる施術ですが、オンダリフトとチタニウムリフトを組み合わせた「オンダニウム」という施術も人気です。脂肪減少とリフトアップ、肌質改善を同時に狙える複合施術として注目されています。
ハイフ(HIFU)は高密度焦点式超音波を用いた施術で、代表的な機種にウルセラなどがあります。オンダリフトとの違いは以下のとおりです。
【使用するエネルギーの違い】
【アプローチする深さと部位の違い】
【痛みのレベルの違い】
ハイフは筋膜層から持ち上げる強力なリフトアップが特徴ですが、オンダリフトは脂肪減少効果とより痛みの少ない施術が特徴です。たるみの状態や施術に求める効果によって、選び分けるとよいでしょう。
ウルセラはハイフ機器の代表格で、アメリカFDAにリフトアップ効果を認められた施術です。オンダリフトとの違いは以下のとおりです。
【原理とターゲットの違い】
【効果の特徴の違い】
【モニタリング機能の違い】
ウルセラはハイフ機器の中でも照射パワーが強く、痛みを伴いますが効果も高いという特徴があります。一方、オンダリフトは痛みが少ない分、脂肪減少というアプローチでフェイスラインの改善を目指します。
オリジオは韓国発の高周波(RF)を用いたリフトアップ施術です。オンダリフトとの主な違いは以下のとおりです。
【使用するエネルギーの違い】
【ターゲット組織の違い】
【適応症状の違い】
オリジオは「たるみを強力に引き締める」のに対し、オンダリフトは「余分な脂肪を減らす」という方向性の違いがあります。また、オリジオXはRFを効率的に届ける技術に優れ、オリジオKISSはさらに進化したバージョンとなっています。
チューンライナーもオンダリフト同様、脂肪層にアプローチする施術ですが、その手法は異なります。
【使用するエネルギーの違い】
【効果の特徴の違い】
【施術の感覚の違い】
チューンライナーは特に水分を含んだ脂肪細胞に効果的とされますが、オンダリフトはより広範囲の脂肪層に効果が期待できます。また、チューンライナーよりもオンダリフトの方が、脂肪減少と同時に肌の引き締め効果も期待できる点が特徴です。
ボルニューマも人気の高いリフトアップ施術のひとつですが、オンダリフトとはアプローチが大きく異なります。
【技術的アプローチの違い】
【主な効果の違い】
【施術の特徴の違い】
ボルニューマはむくみやたるみが気になる方に向いていますが、脂肪そのものを減少させたい場合はオンダリフトの方が効果的です。また、ボルニューマは継続的なメンテナンスが必要な場合が多いのに対し、オンダリフトは1回の施術でも効果が期待できるという違いもあります。
オンダリフトは、どのような悩みに対して効果が期待できるのでしょうか。特におすすめな症状や期待できる効果について詳しく見ていきましょう。
オンダリフトは、特に以下のような悩みに効果的です。
これらの悩みは年齢とともに増えていくもので、特に加齢による脂肪層の変化や皮膚のたるみが原因です。オンダリフトはその両方にアプローチできるため、改善が期待できます。
オンダリフトの最大の特徴は、脂肪層に直接アプローチして減少させる効果です。これにより、以下のような成果が見込めます。
外科的な施術と違い、メスを使わずに自然な仕上がりが得られるのも大きなメリットです。「整形した」という印象ではなく、「痩せた」ような自然な変化が期待できます。
オンダリフトはマイクロ波による熱エネルギーが脂肪層から真皮層に適度に伝わることで、コラーゲン生成を促進する二次的な効果も期待できます。具体的には、以下のとおりです。
このように、オンダリフトは「脂肪減少」と「肌質改善」という二つの効果を同時に狙える点が大きな特徴です。単に脂肪を減らすだけでなく、肌そのものの質も向上させることで、より総合的な若返り効果が期待できます。
実際にオンダリフトを受ける際の施術の流れについて見ていきましょう。施術の全体像を理解しておくことで、安心して施術に臨むことができます。
まず最初に、医師または専門のスタッフによるカウンセリングがあります。
このステップで疑問点や不安な点をしっかり解消しておくことが大切です。
施術前の準備として、以下の手順が行われます。
以上の準備が終わってから、施術に入ります。
いよいよ本番の施術です。以下のような流れで施術が進行します。
施術時間は部位によって異なりますが、顔全体で約15〜30分程度、体の部位ではそれぞれ15〜30分程度が一般的です。
施術後のケアも重要です。特に以下の4点は非常に重要になります。
多くの場合、施術後すぐにメイクや通常の生活に戻ることができますが、クリニックの指示に従うことが大切です。
オンダリフトの効果を最大限に引き出すためには、適切な施術間隔と回数を守ることが重要です。臨床経験からは、2週間ごとの治療4回を1クールとし、中・下顔面を対象にした治療が効果的であることが示されています。
それぞれ詳しく見てみましょう。
オンダリフトの施術間隔は、一般的に以下のようになっています。
ただし、これはあくまで目安であり、個人の体質や悩みの程度、目指す効果によって異なります。医師の指導に従って最適な間隔を決めましょう。
効果的な施術回数も個人差がありますが、一般的には以下のような傾向があります。
多くの場合、初回の施術後から何らかの変化を感じることができますが、最大の効果を得るためには複数回の施術が推奨されています。
オンダリフトは安全性の高い施術ですが、いくつかの注意点があります。施術を検討する際には、以下の点をよく確認しておきましょう。
以下のような方は、オンダリフトの施術を受けられない場合があります。
不安な点がある場合は、事前にクリニックに相談することをおすすめします。
オンダリフトは比較的痛みの少ない施術ですが、その感じ方には個人差があります。
他のリフトアップ施術と比較すると、ダウンタイムの少なさはオンダリフトの大きなメリットです。
どんな医療施術にも副作用やリスクはあります。オンダリフトの主な副作用としては、次のようなものが考えられます。
安全に施術を受けるためにも、実績のある医療機関で、経験豊富な医師のもとで施術を受けることをおすすめします。
ライブリークリニックにおけるオンダリフトの費用は、以下のとおりです。
部位や回数は医師と相談したうえで決定しましょう。まずは気軽にご相談ください。
オンダリフト(PRO)の本国イタリアより、同機器の国際的KOLドクターであるフェデリカ医師を招き、当院医師およびスタッフが直接講義と実技指導を受けました。 施術の理論背景からエネルギー設定の最適化、部位別の照射テクニックまで、臨床に必要な内容を細部まで習得しています。
ハンズオンセミナーでは、症例ごとのアプローチの違いや安全性確保のポイントなど、日々の診療に直結する実践的な知見を深めました。 こうした継続的な研鑽により、より精度の高いオンダリフト治療を皆さまに提供できる体制を整えております。
ライブリークリニックには、美容外科学会でオンダリフトの効果について登壇した医師が在籍しています。 国内でも先駆けてオンダリフト(PRO)を導入し、累計7,500件以上(2024年11月〜2025年10月) の豊富な症例と蓄積した知見により、多くのお客様に選ばれてきました。
オンダリフトは、施術者の技術と理解度によって結果が大きく変わる治療です。だからこそ、確かな技術と経験を持つクリニックで施術を受けることが重要です。