ダーマシャインは、水光注射を行うための専用医療機器です。韓国で開発され、「無痛水光注射」として知られる最新の美容医療機器として、現在は日本でも多くの美容クリニックや皮膚科で導入されています。
ダーマシャインには主に「ダーマシャイン・バランス」と「ダーマシャインプロ」の2種類があり、どちらも痛みの少なさと効果の高さから人気を集めていますが、特に新型の「ダーマシャインプロ」は最先端の技術を搭載し、より優れた施術が可能になっています。
水光注射は韓国発祥の美容医療で「アクアシャイン」とも呼ばれ、肌の真皮層に極細の針で有効成分を直接注入する治療法です。名前の由来は、施術後の肌が水面のように光り輝くような透明感を持つことから来ています。ダーマシャインは、この水光注射をより効果的に、そして痛みを最小限に抑えて行うために開発された最新の医療機器です。
従来の注射治療と異なり、ダーマシャインは極細の針を使用し、さらに特殊な吸引機能を備えているため、注入時の痛みや内出血などのダウンタイムを大幅に軽減できます。美容医療の中でも痛みが少なく、仕事や予定の合間にも受けられる「ランチタイム美容」として人気があります。
ダーマシャインの最大の特徴は、その独自の注入システムにあります。従来の水光注射と比較して、以下のような特徴があります。
・9本針による均一な注入
1ショットで9本の極細針(32G〜34G)を使用し、均一に薬液を注入。顔全体に均一な効果をもたらす。
・吸引機能
皮膚を内側から吸引することで、針の刺入時の痛みを軽減。「無痛」と呼ばれるゆえん。
・自動注入システム
一定量の薬液を均等に注入できるため、美容医師の技術差による効果のばらつきが少なくなる。
・注入深度の調整
肌の状態や悩みに合わせて、注入する深さを0.5mm〜2.0mmの範囲で調整可能。部位や治療目的に合わせて微調整できる。
施術は主に顔全体に行われますが、首やデコルテなど、他の部位にも適用できます。肌の状態に合わせて薬液を選択し、適切な深さに注入することで、さまざまな肌悩みにアプローチできるのが大きな魅力です。
施術の手順は簡単で、クレンジングや表面麻酔の後、ダーマシャイン専用のハンドピースを使って顔全体に薬液を注入していきます。施術時間は通常10分程度と短時間で、施術後すぐに普段の生活に戻れるのも大きなメリットです。
ダーマシャインには主に「ダーマシャインプロ」と「ダーマシャインバランス」の2種類のモデルがあり、それぞれに特徴があります。
【ダーマシャインバランスの特徴】
当院では特にダーマシャインプロを推奨しています。理由はいくつかありますが、より細い針を使用しているため痛みがさらに軽減されること、注入精度と速度が向上しているため、より効果的に肌の悩みにアプローチできる点からの評価です。
特に痛みに敏感な方や、より高い効果を求める方には、ダーマシャインプロでの施術をおすすめします。
ダーマシャイン(水光注射)とよく比較されるのがダーマペンですが、両者には明確な違いがあります。
【ダーマペンの特徴】
【ダーマシャインとの主な違い】
・注入方法
ダーマシャインは直接肌内部に薬液を注入するのに対し、ダーマペンは微細な穴を開け浸透を促進
・適した薬剤
ダーマシャインはヒアルロン酸など液状の薬剤を直接注入できるが、ダーマペンは主に美容液の浸透促進用
・痛みの度合い
一般的にダーマシャインの方が痛みが少ない傾向がある
・効果の範囲
ダーマシャインは直接注入のため保湿効果が高く、ダーマペンはコラーゲン生成効果が高い
それぞれの施術は目的や肌質によって使い分けるのが理想的です。表面的なハリや透明感を求める場合はダーマシャイン、肌の再生やニキビ跡改善を目指す場合はダーマペンが適しているケースが多いでしょう。
水光注射は韓国発祥の美容医療ですが、従来の手法(リジュランヒーラーなど)ではハンドピースを用いた手打ちでの施術が中心でした。これに対し、ダーマシャインは機械による自動注入システムを採用しています。また、最近ではハイコックスなど他の水光注射機器も登場していますが、ダーマシャインにはこれらと比較しても優位性があります。
【ダーマシャインと従来の水光注射の違い】
・痛みの大幅な軽減
皮膚を吸引しながら注入するため、従来の手打ち注射と比べて痛みが少ない
・施術時間の短縮
顔全体で約10分程度と、従来の半分以下の時間で完了
・均一な注入
機械制御による一定の深さと量での注入で、効果のばらつきが少ない
・内出血や腫れの軽減
極細針と吸引機能により、ダウンタイムが最小限
【ダーマシャインと他の水光注射機器(ハイコックスなど)の違い】
・プレミアムニードルの使用
ダーマシャインは水光注射機器として初めてプレミアムニードルを採用し、上眼瞼にも施術可能
・カスタマイズ性
針の露出度、注入量、ショット数、吸引圧など患者様の状態に応じた細かな調整が可能
・深度の調整
低い針の露出度での注入が可能になり、痛みを最小化しながらも効果的な治療を実現
従来のリジュラン注射は、1本の針で一か所ずつ手作業で注入するため、医師の技術に左右される面がありました。また痛みや内出血もある程度避けられないという課題がありました。ダーマシャインはこれらの問題を解決し、より快適で効果的な水光注射を実現しています。
なお、最近「漏れない水光注射」と謳う機器も見かけますが、薬剤の「漏れ」と浸出液は異なります。
顔の上に薬剤が残るのは手打ち本来のメソセラピーナパージュ法の特徴です。機器使用で薬剤が残る原因としては、針の露出度や注入量、吸引圧の設定が関係するほか、施術の後半ではニードルの鈍化が影響することもあります。また、同じ設定でも皮膚の状態が異なる患者様には均一な注入ができないこともあります。
ダーマシャインは「漏れない水光注射機器」と謳っているわけではありません。しかし、他の機械より低い針の露出度での注入が可能になったことで、痛みが小さくなっています。