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ダーマシャイン(無痛の水光注射)とは?痛みを感じる水光注射(リジュラン)やダーマペンとの違いについて解説!

韓国発の美容トレンドとして日本でも人気を集めている水光注射。中でも「ダーマシャイン」という専用機器による施術は、痛みが少なく効果的な方法として美容クリニックで広く導入されています。水光注射は、肌の内側から潤いとハリを与え、まるで水面が光を反射するような透明感のある肌「水光肌」を実現する美容医療として注目を集めているのです。

この記事では、ダーマシャインを使用した無痛の水光注射の特徴と、リジュランなどの従来の水光注射やダーマペンとの違いを中心に解説します。それぞれの施術の特徴、メリット・デメリット、適した肌悩みについて詳しく比較することで、あなたに最適な美肌治療法を見つける手助けをします。

目次

ダーマシャイン(無痛の水光注射)とは何か?

ダーマシャインは、水光注射を行うための専用医療機器です。韓国で開発され、「無痛水光注射」として知られる最新の美容医療機器として、現在は日本でも多くの美容クリニックや皮膚科で導入されています。

ダーマシャインには主に「ダーマシャイン・バランス」と「ダーマシャインプロ」の2種類があり、どちらも痛みの少なさと効果の高さから人気を集めていますが、特に新型の「ダーマシャインプロ」は最先端の技術を搭載し、より優れた施術が可能になっています。

水光注射は韓国発祥の美容医療で「アクアシャイン」とも呼ばれ、肌の真皮層に極細の針で有効成分を直接注入する治療法です。名前の由来は、施術後の肌が水面のように光り輝くような透明感を持つことから来ています。ダーマシャインは、この水光注射をより効果的に、そして痛みを最小限に抑えて行うために開発された最新の医療機器です。

従来の注射治療と異なり、ダーマシャインは極細の針を使用し、さらに特殊な吸引機能を備えているため、注入時の痛みや内出血などのダウンタイムを大幅に軽減できます。美容医療の中でも痛みが少なく、仕事や予定の合間にも受けられる「ランチタイム美容」として人気があります。

ダーマシャインの仕組みと施術方法

ダーマシャインの最大の特徴は、その独自の注入システムにあります。従来の水光注射と比較して、以下のような特徴があります。

・9本針による均一な注入
 1ショットで9本の極細針(32G〜34G)を使用し、均一に薬液を注入。顔全体に均一な効果をもたらす。

・吸引機能
 皮膚を内側から吸引することで、針の刺入時の痛みを軽減。「無痛」と呼ばれるゆえん。

・自動注入システム
 一定量の薬液を均等に注入できるため、美容医師の技術差による効果のばらつきが少なくなる。

・注入深度の調整
 肌の状態や悩みに合わせて、注入する深さを0.5mm〜2.0mmの範囲で調整可能。部位や治療目的に合わせて微調整できる。

施術は主に顔全体に行われますが、首やデコルテなど、他の部位にも適用できます。肌の状態に合わせて薬液を選択し、適切な深さに注入することで、さまざまな肌悩みにアプローチできるのが大きな魅力です。

施術の手順は簡単で、クレンジングや表面麻酔の後、ダーマシャイン専用のハンドピースを使って顔全体に薬液を注入していきます。施術時間は通常10分程度と短時間で、施術後すぐに普段の生活に戻れるのも大きなメリットです。

ダーマシャインプロとダーマシャインバランスの違い

ダーマシャインには主に「ダーマシャインプロ」と「ダーマシャインバランス」の2種類のモデルがあり、それぞれに特徴があります。

【ダーマシャインバランスの特徴】

  • 32Gの9本針を使用(一般的な注射針より細い)
  • 吸引しながら薬液を注入する基本的なシステム
  • 薬液の漏れを最小限に抑える設計
  • 第二世代のダーマシャインとして多くのクリニックで導入

【ダーマシャインプロの特徴】

  • より細い34Gの9本針を採用(痛みがさらに軽減)
  • 改良された吸引・注入システムで、より正確な深さに薬剤を届ける
  • 注入スピードが向上(第二世代のバランスと比較して大きな違い)
  • 自動注入量調整機能が強化され、均一な仕上がりを実現
  • 針の深度調整の精度が向上し、より細かい施術が可能
  • 水光注射機器初のプレミアムニードル使用により、従来注入を推奨されていなかった上眼瞼にも施術可能

当院では特にダーマシャインプロを推奨しています。理由はいくつかありますが、より細い針を使用しているため痛みがさらに軽減されること、注入精度と速度が向上しているため、より効果的に肌の悩みにアプローチできる点からの評価です。

特に痛みに敏感な方や、より高い効果を求める方には、ダーマシャインプロでの施術をおすすめします。

ダーマペンとの違い

ダーマシャイン(水光注射)とよく比較されるのがダーマペンですが、両者には明確な違いがあります。

【ダーマペンの特徴】

  • マイクロニードルで肌に無数の微細な穴を開ける施術
  • 薬液は穴を通して浸透させるか、施術後に塗布する
  • 表皮〜真皮層にアプローチし、コラーゲン生成を促進
  • 肌の再生を促す効果が中心

【ダーマシャインとの主な違い】

・注入方法
 ダーマシャインは直接肌内部に薬液を注入するのに対し、ダーマペンは微細な穴を開け浸透を促進

・適した薬剤
 ダーマシャインはヒアルロン酸など液状の薬剤を直接注入できるが、ダーマペンは主に美容液の浸透促進用

・痛みの度合い
 一般的にダーマシャインの方が痛みが少ない傾向がある

・効果の範囲
 ダーマシャインは直接注入のため保湿効果が高く、ダーマペンはコラーゲン生成効果が高い

それぞれの施術は目的や肌質によって使い分けるのが理想的です。表面的なハリや透明感を求める場合はダーマシャイン、肌の再生やニキビ跡改善を目指す場合はダーマペンが適しているケースが多いでしょう。

従来の水光注射(リジュランなど)との違い

水光注射は韓国発祥の美容医療ですが、従来の手法(リジュランヒーラーなど)ではハンドピースを用いた手打ちでの施術が中心でした。これに対し、ダーマシャインは機械による自動注入システムを採用しています。また、最近ではハイコックスなど他の水光注射機器も登場していますが、ダーマシャインにはこれらと比較しても優位性があります。

【ダーマシャインと従来の水光注射の違い】

・痛みの大幅な軽減
 皮膚を吸引しながら注入するため、従来の手打ち注射と比べて痛みが少ない

・施術時間の短縮
 顔全体で約10分程度と、従来の半分以下の時間で完了

・均一な注入
 機械制御による一定の深さと量での注入で、効果のばらつきが少ない

・内出血や腫れの軽減
 極細針と吸引機能により、ダウンタイムが最小限

【ダーマシャインと他の水光注射機器(ハイコックスなど)の違い】

・プレミアムニードルの使用
 ダーマシャインは水光注射機器として初めてプレミアムニードルを採用し、上眼瞼にも施術可能

・カスタマイズ性
 針の露出度、注入量、ショット数、吸引圧など患者様の状態に応じた細かな調整が可能

・深度の調整
 低い針の露出度での注入が可能になり、痛みを最小化しながらも効果的な治療を実現

従来のリジュラン注射は、1本の針で一か所ずつ手作業で注入するため、医師の技術に左右される面がありました。また痛みや内出血もある程度避けられないという課題がありました。ダーマシャインはこれらの問題を解決し、より快適で効果的な水光注射を実現しています。

なお、最近「漏れない水光注射」と謳う機器も見かけますが、薬剤の「漏れ」と浸出液は異なります。

顔の上に薬剤が残るのは手打ち本来のメソセラピーナパージュ法の特徴です。機器使用で薬剤が残る原因としては、針の露出度や注入量、吸引圧の設定が関係するほか、施術の後半ではニードルの鈍化が影響することもあります。また、同じ設定でも皮膚の状態が異なる患者様には均一な注入ができないこともあります。

ダーマシャインは「漏れない水光注射機器」と謳っているわけではありません。しかし、他の機械より低い針の露出度での注入が可能になったことで、痛みが小さくなっています。

ダーマシャインの効果と期待できる変化

ダーマシャインによる水光注射は、さまざまな肌悩みに対してアプローチできる万能な美容医療です。使用する薬剤によって効果は異なりますが、基本的に以下のような効果が期待できます。

肌の潤いとハリの向上

ヒアルロン酸を主成分とした薬剤を注入することで、肌の内側から潤いを与え、乾燥による小じわを改善します。ヒアルロン酸は1gあたり約6Lもの水分を保持する能力があり、肌の水分保持力を高めることでプルンとしたハリのある肌を実現できるのです。

通常のスキンケアでは届かない真皮層に直接ヒアルロン酸を届けることで、表面的なケアとは一線を画す効果を発揮します。特に乾燥が気になる季節や、エアコンなどで乾燥しやすい環境で過ごす方には大きな効果が期待できるでしょう。

また、注入という物理的な刺激により、コラーゲンやエラスチンなどの産生も促進されるため、肌弾力の改善も期待できます。年齢とともに減少する自然なハリ感を取り戻すサポートが期待できます。

毛穴の開き、小じわ、くすみの改善

水光注射は真皮層に直接アプローチするため、表面的なケアでは届かない深いレベルでの改善が期待できます。特に効果が見込めるのは、以下の3つです。

・毛穴の開き
 皮膚のハリが向上することで毛穴の引き締め効果が期待できます。肌表面の水分量が適正になることで、毛穴の目立ちも軽減されます。

・小じわ
 真皮層の水分量増加により、乾燥による小じわの改善が見込めます。特に目元や口元など、表情によってできる細かいシワに効果的です。

・くすみ
 血行促進効果や、美白成分を含む薬剤を選択することで、肌のくすみ改善にも効果的です。肌のターンオーバーを促進し、古い角質の蓄積によるくすみも軽減します。

これらの効果は、一度の施術でも実感できる方が多いですが、定期的な施術を行うことでより持続的な改善につながります。また、使用する薬剤によって効果の表れ方が異なるため、自分の肌悩みに合わせた薬剤選択が重要です。

水光肌(透明感のある肌)の実現

「水光肌(すいこうはだ)」とは、まるで水面が光を反射するように、内側から輝くようなツヤと透明感を持つ肌のことを指します。韓国の美容業界から広まった言葉で、K-ビューティの代表的な肌の理想像です。

ダーマシャインによる水光注射は、この「水光肌」を実現するための効果的な施術として知られています。ヒアルロン酸や美白成分などを肌の内側に直接届けることで、表面的な化粧品では得られない内側からの輝きを実現します。

内側からの潤いとハリによって光の反射が変わり、自然な立体感と透明感のある肌へと導きます。メイクアップではカバーしきれない肌質そのものの改善が、本物の「水光肌」への鍵となります。

お悩み別のおすすめ薬剤選択

ダーマシャインの大きな特徴は、肌悩みに合わせてさまざまな薬剤を選択できる点です。主な薬剤とその効果について解説します。

ヒアルロン酸ベースの基本処方

最も一般的なのは、非架橋ヒアルロン酸をベースにした処方です。架橋していないヒアルロン酸は組織になじみやすく、自然な仕上がりが特徴です。基本的な保湿効果を求める方や、初めて水光注射を受ける方に適しています。

ヒアルロン酸は私たちの体内にも存在する成分で、安全性が高いことも大きなメリットです。年齢とともに減少するヒアルロン酸を補充することで、若々しい肌の状態を取り戻すサポートをします。

ダーマシャインの基本メニューには、以下のようなものがあります。

・美白ブレンド
 ビタミンCやグルタチオンなどの美白成分を配合し、くすみの改善や肌トーンの均一化を目指せる

・エイジングケアカクテル
 アミノ酸やペプチドなどの成分を配合し、小じわやたるみ改善に効果的

スノーホワイト(美白効果)

くすみのない透明感のある肌を目指す方におすすめの薬剤です。ビタミンC誘導体やグルタチオンなど、メラニン生成を抑制し、肌のトーンアップを促進する成分が配合されています。特に以下のような悩みに効果的です。

  • 全体的なくすみ
  • 日焼けによる色素沈着
  • 肌トーンの不均一

スノーホワイトの注入後は、徐々に肌のトーンが明るくなり、内側から輝くような肌色へと変化していきます。メラニンの生成を抑制する作用と、既に存在するメラニンを薄くする還元作用の両方のアプローチで、透明感のある肌へと導きます。

美白化粧品との併用で、さらに効果を高めることができます。特に紫外線による色素沈着が気になる夏前から夏場にかけておすすめの施術です。

成長因子配合(MPF、ヒト幹細胞培養上清液)

成長因子とは、細胞の増殖や修復を促進するタンパク質の総称です。水光注射に成長因子を配合することで、肌の再生能力を高め、より根本的な肌質改善が期待できます。

・MPF(ヒト由来成長因子)
 肌の修復力を高め、ダメージを受けた肌の回復を促進。さまざまな成長因子をバランスよく配合し、総合的な肌改善効果が期待できる。

・ヒト幹細胞培養上清液
 肌細胞の活性化を促し、コラーゲン生成などを促進できる。スタンダードとプレミアムの2種類があり、プレミアムはより高濃度で効果が高い。

これらの薬剤は、エイジングケアを重視する30代以降の方に特に人気があります。肌のターンオーバーが遅れがちな年齢層にとって、細胞レベルでの活性化は大きな効果をもたらします。

ジュベルック(引き締め効果)

ジュベルックは、肌の引き締め効果を重視した処方です。たるみや毛穴の開きが気になる方におすすめです。ダーマシャインによる均一な注入と組み合わせることで、フェイスラインのシャープさを取り戻す効果が期待できます。

特にフェイスラインのたるみ、頬のたるみ、二重あごなどが気になる方に適しています。肌表面の引き締めだけでなく、真皮層からのアプローチにより、より自然で持続的な引き締め効果が実現できるのです。

ジュベルックには、特殊なアミノ酸や植物エキスが配合されており、肌の弾力性を高める作用があります。ヒアルロン酸ベースの処方に比べ、より明確な引き締め効果を感じたい方におすすめです。

リジュラン(サーモン注射)

リジュランは、サーモンのDNAから抽出したポリヌクレオチドを主成分とする薬剤です。細胞の修復や再生を促進し、真皮層の構造を強化する効果があります。特に以下のような方におすすめです。

  • 肌のハリ・弾力低下が気になる方
  • ニキビ跡の改善を目指す方
  • 毛穴の開きが気になる方

リジュランは肌の基礎代謝を活性化し、コラーゲンやエラスチンなどの産生を促進します。従来は手打ちでの施術が一般的でしたが、ダーマシャインを使用することで、より均一に、そして痛みを軽減して施術を受けることができるのです。

ダメージを受けた肌の修復に特に効果的とされており、長期的な肌質改善を目指す方に適しています。即効性は他の薬剤に比べてやや劣りますが、3〜5回の施術を重ねることで、より明確な効果を実感できます。

プルリアルシリーズ(部位別特化型)

プルリアルシリーズは、部位や悩みに特化した処方が特徴です。

・プルリアル シルク
 目周りなどのデリケートな部位の細かいシワやクマに効果的。繊細な目元の皮膚に特化した成分配合で、目元の印象を明るく若々しく保つ。

・プルリアル デンシファイ
 全体的な肌のくすみ、赤みの改善に適している。肌密度を高め、より健康的で均一な肌色を実現。

プルリアルシリーズは、特に部分的な悩みに対してピンポイントで施術を行いたい方に適しています。全体的な施術と組み合わせることで、よりバランスの取れた肌印象へと導きます。

高濃度W-PRP(自己血由来)

W-PRPは、自分の血液から抽出した成長因子やサイトカインを含む血小板血漿を使用します。自己由来のため、アレルギーリスクが低く、より自然な肌再生を促します。肌質の根本改善を目指す方に適しています。

施術では、まず少量の採血を行い、特殊な遠心分離機でW-PRPを抽出します。その後、ダーマシャインを使用して肌に均一に注入していきます。自分自身の血液成分を使用するため、拒絶反応のリスクが極めて低いのが特徴です。

特に以下のような効果が期待できます:

  • 肌のターンオーバーの正常化
  • コラーゲン・エラスチンの産生促進
  • 血行促進による肌の明るさアップ
  • 肌細胞の活性化

料金は他の薬剤に比べてやや高めですが、より自然で持続的な効果を求める方に人気があります。

ダーマシャイン施術の流れとポイント

実際のダーマシャイン施術がどのように行われるのか、一般的な流れを解説します。

施術前の準備とカウンセリング

1. カウンセリング
 肌の状態や悩みをもとに、最適な薬剤と治療計画を決定。過去のアレルギー歴や現在使用中の薬剤などについても確認する。

2. クレンジング
 メイクや皮脂をしっかり落とし、清潔な状態で施術を開始する。皮膚表面の汚れを丁寧に取り除くことで、感染リスクを軽減。

3.麻酔クリームの塗布
 痛みを軽減するため、施術の約30分前に表面麻酔クリームを塗布。

この段階で、不安なことや疑問点を医師に質問することをおすすめします。施術内容や効果、注意点などをしっかり理解しておくことで、より安心して施術を受けることができます。

実際の施術

実際の施術では、以下のような流れで進みます。

1. 薬剤の準備
 選択した薬剤をダーマシャインの専用カートリッジにセット。薬剤は肌の状態や悩みに合わせて、医師が適切に選択する。

2. 深度設定
 肌の状態や部位に合わせて、注入深度を調整する。一般的には0.5mm〜2.0mmの範囲で設定する。

3. 施術実施
 顔全体に均一に施術を行う。一般的には額→頬→鼻→あご→目周りの順で行われることが多い。9本の極細針で一度に注入するため、施術時間は顔全体でも約10分程度。

4. アイシング
 施術中や施術後に皮膚を冷やし、痛みや炎症を軽減する。

5. 拭き取り
 施術後、肌表面に残った薬剤を丁寧に拭き取る。必要に応じて保湿剤などを塗布して施術を完了。

施術中の痛みは、麻酔クリームの塗布やアイシング、針の露出度調整や注入量と吸引圧の最適化などにより、最小限に抑えられます。特にダーマシャインプロでは、より細い針と改良された吸引機能により、痛みをさらに軽減しているのです。これらの工夫により、多くの方が「思ったより痛くない」と感じられます。

施術後のケアとアフターフォロー

施術後は、以下のようなケアを行います。

1. アイシング
 施術直後に冷却パックなどで肌を冷やし、炎症を抑える。赤みや腫れを最小限に抑えられる。

2. スキンケア
 保湿成分を中心とした、刺激の少ないスキンケアを行う。

3. UVケア
 施術後は肌が敏感になっているため、しっかりとした紫外線対策を行う。

また、多くのクリニックでは施術後1週間〜1ヶ月程度で経過観察を行います。効果の実感や肌の状態を確認し、必要に応じて次回の施術計画を調整します。何か気になる症状があれば、早めにクリニックに相談することをおすすめしてください。

施術後の注意点

施術後は以下の点に注意することで、効果を最大化しつつ、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。

  • 施術当日の激しい運動や飲酒は避ける(血行が促進され、内出血のリスクが高まるため)
  • サウナや高温の入浴も24時間は控える(肌への刺激を避けるため)
  • 施術後3日間は刺激の強いスキンケア製品(ピーリングやレチノールなど)の使用を避ける
  • 2週間程度は日焼けに特に注意する(紫外線によるダメージを防ぐため)
  • 施術部位を強くこすったり、マッサージしたりすることは避ける(注入した成分の広がりや漏出を防ぐため)

これらの注意点を守ることで、施術の効果を最大限に引き出し、肌トラブルのリスクを低減できます。不安な点がある場合は、施術前に医師に相談し、アフターケアについてしっかり説明を受けましょう。

施術間隔と効果の持続期間

ダーマシャインの効果を最大限に引き出すためには、適切な施術間隔を守ることが重要です。また、他の美容施術との組み合わせ方についても理解しておくことで、より効果的な肌ケアが可能になります。

推奨される施術間隔

ダーマシャインの施術間隔は、使用する薬剤や患者の肌状態、目的によって異なりますが、一般的には以下のようなスケジュールが推奨されています。

1. 初回集中ケース
 2〜4週間隔で3〜5回の施術を行い、基礎的な肌質改善を図る。

2. メンテナンスケース
 初回集中治療後は、2〜3ヶ月に1回程度の施術で効果を維持する。

初めてダーマシャインを受ける場合は、まず集中的に施術を受けて基礎的な肌質改善を図ります。その後はメンテナンスとして定期的に施術を受けることで、効果を持続させることができるでしょう。

効果の持続期間は個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります。

  • ヒアルロン酸ベースの処方:約1〜3ヶ月
  • 成長因子配合処方:約2〜4ヶ月
  • リジュラン:約3〜6ヶ月
  • PRP治療:約4〜6ヶ月

レーザー治療や他の美容施術との間隔

ダーマシャインは、他の美容施術と組み合わせることで、より総合的な肌改善効果が期待できます。ただし、適切な間隔を空けることが重要です。

1. レーザー治療後
 レーザー治療によって肌のバリア機能が低下している状態では、外部からの刺激に敏感になっている。そのため、レーザー治療後は1〜2週間程度空けてからダーマシャインを行うことが推奨。

2. ピーリング後
 ピーリングも肌の角質層を薄くする治療のため、肌が安定するまで1週間程度空けることが望ましい。

3. ボトックス注射後
 ボトックス注射の場合は、成分が安定するまで2〜3日程度空けることが推奨。

4. フィラー注入後
 フィラーを注入した部位は、物理的な刺激を避けるため、1〜2週間程度空ける。

施術の組み合わせや間隔については、医師のアドバイスに従うことが最も安全で効果的です。個人の肌状態や治療内容によって適切な間隔は異なるため、カウンセリング時に詳しく相談することをおすすめします。

ダーマシャインの費用

ダーマシャインの費用は、クリニックや使用する薬剤、施術範囲によって異なります。一般的な価格帯は以下の通りです。

【基本料金(顔全体)】

  • ヒアルロン酸ベース: 30,000円〜50,000円程度
  • スノーホワイト(美白): 35,000円〜55,000円程度
  • 成長因子配合: 40,000円〜60,000円程度
  • リジュラン: 45,000円〜65,000円程度
  • 高濃度W-PRP: 50,000円〜80,000円程度

【回数パッケージ】

多くのクリニックでは、複数回の施術をセットにした割引パッケージを提供しています。

  • 3回コース: 単回料金 × 2.5〜2.7回分程度
  • 5回コース: 単回料金 × 4〜4.5回分程度

【部分施術】

顔全体ではなく、部分的に施術を受ける場合は、以下のような料金設定になっていることが多いです:

  • 目元: 15,000円〜25,000円程度
  • 頬: 15,000円〜25,000円程度
  • フォアヘッド(額): 15,000円〜25,000円程度
  • 首: 20,000円〜30,000円程度

【追加オプション】

基本施術に加えて、以下のようなオプションを追加することも可能です:

  • 追加薬剤: 5,000円〜15,000円程度
  • デコルテ追加: 15,000円〜25,000円程度
  • 手の甲追加: 15,000円〜25,000円程度

初回限定価格や、モニター価格を設定しているクリニックも多いので、初めて施術を受ける方は、こうした特別価格を利用するとよいでしょう。

料金は医療機関によって異なるため、実際の価格については、各クリニックに直接お問い合わせください。また、カウンセリング時に詳細な料金説明を受けることをおすすめします。

ダーマシャインの副作用とリスク、注意点

どんな医療施術にもリスクや副作用はつきものです。ダーマシャインの場合も、そのリスクや副作用、適応外となる方について理解しておくことが大切です。

ダウンタイム

ダーマシャインは、従来の水光注射と比較してダウンタイムが短いのが特徴ですが、個人差があります。一般的なダウンタイムは以下のとおりです。

1. 赤み:施術直後から1〜2日程度続くことがある
2. 腫れ:軽度のむくみが数時間〜1日程度続くことがある
3. 内出血:針の刺入部位に小さな内出血が生じることがあるが、3〜7日程度で消失する

針の露出度や注入量、吸引圧を患者に合わせてカスタマイズすることで、ダウンタイムをコントロールすることも可能です。予定がある場合は、施術前に医師に相談し、ダウンタイムが最小限になるよう調整してもらうとよいでしょう。

一般的な副作用と回復期間

ダーマシャインの施術後に生じる可能性のある副作用と、その回復期間は以下のとおりです。

1. 痛み・違和感:施術部位に軽度の痛みや違和感を感じることがあるが、通常は数時間〜1日程度で軽減する。
2. 赤み:注入による一時的な炎症反応として赤みが生じることがあるが、1〜2日程度で落ち着くことがほとんど。
3. 腫れ:軽度のむくみが現れることがあるが、通常は1〜2日程度で改善する。
4. 内出血:針を刺した部位に小さな内出血が生じることがあり、3〜7日程度で消失する。
5. 硬結(しこり):稀に注入部位に小さな硬いしこりができることがあり、1〜2週間程度で消失することがほとんど。

これらの副作用は一時的なものであり、重篤な合併症はまれです。万が一、症状が長引く場合や、強い痛みや発熱などの異常が見られる場合は、早めに医師に相談しましょう。

施術に適さない方

以下のような方は、ダーマシャインの施術が適さない場合があります。

1. 妊娠中または授乳中の方
2. 重度のアレルギー体質の方
3. 肌の炎症や感染症がある方
4. 自己免疫疾患を持つ方
5. 血液凝固障害のある方
6. ケロイド体質の方
7. 同一部位に他の注入剤が残存している方

また、使用する薬剤によっては、特定の成分に対するアレルギーがある方は避けた方が良い場合もあります。施術前のカウンセリングで、医師に既往歴やアレルギーについて詳しく伝えることが重要です。

ダーマシャインのよくある質問

ダーマシャインを検討する際によく挙がる質問について、簡潔にお答えします。

痛みはどれくらいですか?

ダーマシャインは「無痛の水光注射」と呼ばれるほど痛みが少ないのが特徴です。麻酔クリームの塗布、アイシング、針の露出度の調整などにより、多くの患者は「チクチクする程度」「輪ゴムで弾かれる程度」と表現しています。

従来の水光注射と比較して、痛みを感じにくいという声が多く、痛みに敏感な方でも比較的受けやすい施術であるといえます。痛みの感じ方には個人差がありますが、施術前の不安を医師に伝えることで、より痛みの少ない方法を提案してもらえることがあります。

メイクはいつからできますか?

基本的には施術翌日からメイクが可能です。ただし、肌の状態によっては医師から異なるアドバイスがある場合もあるので、指示に従うことをおすすめします。

施術当日は肌が敏感になっているため、メイクを控え、刺激の少ないスキンケアを行うことが望ましいでしょう。メイクをする場合も、施術後2〜3日間は肌に刺激の少ない製品を選び、優しくメイクするよう心がけましょう。

効果はいつ頃から実感できますか?

即効性のある成分(低分子ヒアルロン酸など)を使用した場合は、施術直後から肌のツヤや潤いを実感できる方が多いです。一方、肌の再生や長期的な改善を目指す成分(成長因子など)は、数週間かけて徐々に効果が現れます。

効果の実感には個人差がありますが、一般的な目安は以下のとおりです。

  • 保湿効果:施術直後〜数日以内
  • 肌のハリ・弾力:1〜2週間程度
  • くすみの改善:2〜4週間程度
  • 毛穴の改善:3〜5週間程度
  • 肌質の全体的な改善:1〜3ヶ月程度

最大の効果を実感するためには、推奨される回数(3〜5回程度)を受けることが大切です。複数回の施術を重ねることで、肌質が徐々に改善され、より明らかな効果を実感できるようになります。

他の美容施術と併用できますか?

はい、ダーマシャインは多くの美容施術と併用が可能です。ただし、施術の間隔を適切に空けることが重要です。効果的な併用例としては、以下のとおりとなっています。

  • レーザー治療との併用:レーザーで肌表面の改善を、ダーマシャインで内部からの改善を図る組み合わせは相乗効果が期待できます。
  • ボトックスやフィラーとの併用:しわやたるみを改善するボトックス・フィラーと、肌質改善のダーマシャインを組み合わせることで、総合的な若返り効果が期待できます。
  • ピーリングとの併用:表面の古い角質を除去するピーリングと、内部から潤いを与えるダーマシャインの組み合わせで、より効果的な肌質改善が可能です。

併用する施術の種類や順序、間隔については、医師と相談しながら最適なプランを立てることをおすすめします。個人の肌状態や目指す効果によって、最適な組み合わせは異なります。

まとめ

ダーマシャインは、従来の水光注射の効果はそのままに、痛みを大幅に軽減した革新的な美容医療機器です。デジタル制御による正確な注入と、患者に合わせたカスタマイズが可能な点が大きな特徴であり、さまざまな肌の悩みに対応できる優れた施術方法といえます。

施術の効果を最大限に引き出すためには、適切な間隔での複数回施術と、日々の適切なスキンケアが重要です。また、他の美容施術と組み合わせることで、より総合的な肌改善効果が期待できます。

ただし、どんな医療施術にもリスクや副作用はあるため、信頼できる医療機関で適切なカウンセリングを受け、自身の肌状態に適した施術プランを立てることが大切です。ダーマシャインを検討する際は、本記事で紹介した情報を参考に、医師とよく相談してください。

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このページの監修医師

坂田 将彰

坂田 将彰

経歴

  • 2019年 帝京大学 医学部卒業
  • 2019年 慶應義塾大学病院 入職
  • 2021年 大手美容外科 入職 分院長歴任
  • 2024年 LIVELY CLINIC